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History of European Integration

統合史年表Chronological list

1992年-1998年

年表中の【○-△】は、遠藤乾(編)『原典ヨーロッパ統合史:史料と解説』(名古屋大学出版会、2008年)に収録されている史料番号を指している。同書には、対応する年表中の出来事に関する解説と史料の翻訳が記載されているので、参照されたい。


1992年2月7日 マーストリヒト条約(欧州連合設立条約)調印【7-25】
1992年3月18日 フィンランド、EC加盟申請
1992年4月5日 ポルトガル・エスクード、EMSに参加
1992年4月6日 EC、ボスニア・ヘルツェゴビナを承認
1992年5月2日 ECとEFTAの外相、ポルトにて欧州経済領域設立協定に調印
1992年5月20日 スイス、EC加盟申請
1992年5月21日 CAP改革
1992年6月2日 デンマーク、国民投票の結果51%の反対によりマーストリヒト
条約批准を否決(「デンマーク・ショック」)
1992年6月19日 WEU閣僚理事会、ペータースベルク宣言【8-4】
1992年6月26-27日 リスボン欧州理事会、ドロール委員長再任(3期目)
1992年9月 EMS危機、イタリア・リラ(16日)とイギリス・ポンド(17日)がERM離脱
1992年9月20日 フランス、国民投票の結果51.05%の賛成でマーストリヒト条約批准を決定
1992年10月16日 バーミンガム欧州理事会、「市民に近い共同体」宣言【8-1-A】
1992年11月25日 ノルウェー、EC加盟申請
1992年12月6日 スイスの国民投票でEEAに対する反対が過半数へ
1992年12月11-12日 エディンバラ欧州理事会、「ドロール・パッケージU」の採択、デンマークに関して三つの適用除外を容認【8-5】
1993年1月1日 域内単一市場スタート
チェコとスロヴァキアが分離独立
1993年1月12日 EFTA諸国がアイスランドとEEAに関する条約を批准
1993年2月1日 ECとルーマニア、欧州協定調印
1993年3月8日 ECとブルガリア、欧州協定調印
1993年3月17日 スイスの離脱を受け、ECとEFTAは追加的な議定書によりEEA条約の発効へ
1993年5月18日 デンマークが第2回国民投票の結果56.8%の賛成でマーストリヒト条約批准を決定
1993年6月21-22日 コペンハーゲン理事会、東方拡大の原則・政治的経済的基準を定める(「コペンハーゲン基準」)【8-6】
1993年8月1-2日 欧州通貨危機、EMS内の大変動を受け、経済相・蔵相理事会はERMの変動幅を一時的に2.25%から15%に拡大
1993年10月4日 EC、チェコおよびスロヴァキアと欧州協定調印
1993年10月12日 ドイツ憲法裁判所のマーストリヒト条約合憲判決により、マーストリヒト条約がすべての加盟国において批准完了【8-7】
1993年10月29日 ブリュッセルでの特別首脳会議、新しいEU機構の所在地について合意。欧州通貨機構(EMI)がフランクフルト、ユーロポールがオランダ国内、欧州環境庁がデンマーク国内に設置決定
1993年11月1日 マーストリヒト条約発効により、欧州連合(EU)成立
1993年12月10-11日 ブリュッセル欧州理事会、「成長・競争力・雇用に関する白書」(「ドロール白書」)採択【8-8】
1994年1月1日 経済通貨連合(EMU)第二段階始まる。欧州通貨機関(EMI)設立(フランクフルト)。EEA協定発効
1994年3月10日 地域委員会の発足【8-9】
1994年3月16日 フィンランド、オーストリア、スウェーデン、ノルウェー、EU加盟交渉終了
1994年3月31日 ハンガリー、EU加盟を申請
1994年4月8日 ポーランド、EU加盟を申請
1994年6月9-12日 第4回欧州議会選挙
1994年6月12日 オーストリアの国民投票で、57%がEU加盟賛成
1994年11月13日 スウェーデンの国民投票で、52.2%がEU加盟に賛成
1994年11月27-28日 ノルウェーの国民投票で、52.2%がEU加盟に反対
1994年12月9-10日 エッセン欧州理事会、中・東欧諸国との関係緊密化を図る戦略で合意、委員会の新地中海戦略を承認
1995年1月1日 オーストリア、フィンランド、スウェーデンがEUに加盟、加盟国15カ国に(ノルウェーは国民投票で加盟条約を批准せず)
1995年1月9日 オーストリア、EMSに参加
1995年1月19日 欧州議会、サンテールを委員長とする新欧州委員会を承認(23日に発足)
1995年3月26日 シェンゲン協定発効。ベネルクス3国、フランス、ドイツ、ポルトガル、スペインの間で旅券審査廃止
1995年3月31日 欧州安定化条約
1995年5月7日 シラク、フランス大統領選に勝利、17日に就任
1995年5月31日 欧州委、単一通貨に関するグリーン・ペーパー採択
1995年6月12日 EUとエストニア、ラトビア、リトアニア、欧州協定調印
1995年6月 ルーマニア(22日)、スロヴァキア(27日)、EU加盟を申請
1995年6月26-27日 カンヌ欧州理事会、マーストリヒト条約を見直す1996年政府間会議に備え、準備検討グループ任命
1995年7月17日 EU、ロシアと暫定貿易協定調印。ベトナムと経済協力協定調印
1995年7月26日 欧州委、アメリカとの「大西洋経済領域」創設に関する提案をEU理事会に報告
1995年9月17日 スウェーデン、初の欧州議会選挙実施
1995年9月28-30日 EU、MERCOSURと自由貿易枠組協定に合意
1995年10月13日 ラトヴィア、EU加盟申請
1995年11月21日 デイトン合意
1995年11月24日 エストニア、EU加盟申請
1995年11月27-28日 バルセロナで欧州地中海外相会議開催、欧州地中海パートナーシップ、通称バルセロナ・プロセス始まる【8-10】
エストニア、EU加盟を申請
1995年12月2日 EUとアメリカ、マドリードで新大西洋協力宣言
1995年12月8日 リトアニア、EU加盟申請
1995年12月13日 欧州議会でトルコのEU関税同盟加盟が可決、1996年1月1日からの実施が決定
1995年12月14日 ブルガリア、EU加盟申請
1995年12月15-16日 マドリード欧州理事会、単一通貨の名称をユーロに決定。EMUの日程に変更はなく、2002年からユーロがEMUにおける唯一の法定通貨へ。MERCOSURとの自由貿易協定に調印
1996年1月16日 欧州委、アジア欧州会合(ASEM)に関する報告採択
1996年1月17日 チェコ共和国、EU加盟申請
1996年3月1-2日 バンコクにて第1回ASEM開催
1996年3月27日 牛海綿状脳症(狂牛病)が人間に感染しうることをイギリスの科学者が立証、欧州委、イギリス産牛肉および牛肉製品の全世界への輸出を禁止
1996年3月29日 マーストリヒト条約を改正する政府間会議がトリノで開幕
1996年6月10日 スロヴェニア、EU加盟申請
1996年6月21-22日 フィレンツェ欧州理事会、ユーロポール協定を採択
1996年9月21日 非公式蔵相理事会。「安定成長協定」と新為替相場メカニズム(ERM2)の導入について基本合意
1996年10月13日 オーストリア、初の欧州議会選挙実施
1996年10月14日 フィンランド、EMSに参加
1996年10月20日 フィンランド、初の欧州議会選挙実施
1996年10月28日 外相理事会、ミャンマーへの制裁措置強化決定。EU、韓国との関係を包括的に規定する「枠組協定」に調印
1996年11月24日 イタリア、ERMに復帰
1996年12月13-14日 ダブリン欧州理事会、経済通貨同盟のための安定成長協定に合意、ユーロ紙幣のデザインが一般公開される。EU首脳、国際犯罪撲滅に取り組む意志を公約
1997年1月1日 EU・スロヴェニア間の貿易自由化がスタート
1997年2月13-14日 シンガポールでASEANとEUの第12回定期閣僚会議。科学・技術、麻薬対策、技術移転分野での協力を謳った共同宣言採択
1997年2月24日 PLOとの間で暫定的な連合協定を締結
1997年4月5日 非公式蔵相理事会、「安定成長協定」の内容で合意、通貨統合を予定どおり1999年1月に開始させることを再確認
1997年4月15-16日 第2回欧州地中海外相会議(マルタ)
1997年5月1日 英総選挙、労働党圧勝、ブレアが首相へ(2日)
1997年6月16-17日 政府間会議の結果を受け、アムステルダム条約に大筋合意【8-12】【8-13】【8-14】。アムステルダム欧州理事会にて、安定成長協定採択【8-11】。ユーロ硬貨のデザイン公表。
1997年7月15日 欧州委、通貨統合や中東欧への拡大などEU政策の具体的指針を示す報告「アジェンダ2000」採択【8-15-A】
1997年10月2日 アムステルダム条約調印
1997年11月10日 外相理事会、中東欧諸国などの新規加盟交渉の進め方を協議
1997年11月20-21日 雇用問題に関する臨時EU首脳会議、失業者削減に向けた指針を含む議長総括を採択。雇用対策の「相互監視システム」などを盛り込む
1997年11月24日 EUとヨルダン、連合協定に調印
1997年12月12-13日 ルクセンブルク欧州理事会。加盟申請国12カ国中の6カ国(キプロス、ハンガリー、ポーランド、エストニア、チェコ、スロヴェニア)と1998年春に交渉を開始することを決定
1997年12月15日 労相理事会で、雇用創出のためのガイドラインを正式採用
1998年1月21日 欧州委、雇用創出を目標とする中小企業支援計画を提案
1998年2月25日 欧州委、報告書「経済通貨同盟の安定のための成長と雇用」を採択
1998年3月1日 EUとウクライナとの提携・協力協定発効(94年6月14日調印)
1998年3月12日 ロンドンにてEU加盟国と加盟申請11カ国による第1回欧州協議会開催。司法・内務協力、環境保全などのテーマで合意
1998年3月21日 欧州委、アメリカとの間で2010年までの工業品関税撤廃を含む「大西洋間市場(NTM)」構想を発表
1998年3月25日 欧州委、加盟国の経済収斂状況に関する報告書を発表。参加条件達成国は11カ国
1998年3月31日 キプロス、ハンガリー、ポーランド、エストニア、チェコ、スロヴェニアとのEU加盟交渉開始
1998年4月2-4日 EU・中国首脳会談、および第2回アジア欧州会合(ロンドン)
1998年5月1日 蔵相理事会、「健全財政と経済改革に関する宣言」採択
1998年5月1-3日 欧州理事会、1999年1月1日に始まるEMU第三段階に11カ国が参加することを決定。欧州中央銀行(ECB)初代総裁にドイセンベルク欧州通貨機構総裁が指名される【8-16】
1998年6月1日 ECB、フランクフルトで業務開始
1998年6月15-16日 カーデイフ欧州理事会。経済政策指針、EUと各国の経済政策の連携、アジェンダ2000、機構問題などを議論
1998年9月27日 独総選挙、SPDが勝利、シュレーダーを首班(10月27日選出)とする緑の党との連立政権へ
1998年12月4日 英仏首脳、サンマロ宣言【8-17】


基盤研究(A)「リージョナル・コモンズの研究―地域秩序形成の東アジア=ヨーロッパ比較―」
(研究代表者:遠藤乾)