政権交代を願い続けた闘う政治学者による本
政権交代のない民主政治の危険性。20年前の米国留学時代に著者が行き着いた政治研究のフロンティアである。それ以来、著者は政治学者として、時には選挙カーでの箱乗りもいとわない運動家として政権交代に取り組んできた。4年前の単一イシューを問う郵政選挙と、今回の政策転換を問う選挙では、国民から負託される権力の「中身」が違う。
郵政選挙で圧勝した自公政権は、民営化法案成立後も任期ぎりぎりまで国政を牛耳ってきた。それがいかに健全な民主政治を脅かす危険をはらんでいたのか、またその危険回避のためになぜ政権交代が必要なのか、本書をひもとき著者の持論に耳を傾けてほしい。
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