景気対策の目玉として定額給付金を年度内に支給すると政府与党が決めた。富裕層をどのように除外するかを含め、実際の作業はすべて市町村に一任とのこと。自治体に面倒をすべて転嫁するという批判に対して、麻生太郎首相はこれが地方分権だと答えたそうだ。さすが元総務大臣だけあって、地方分権には関心が高いようだ。
どうせなら、もっと地方分権に役立ち、地域経済の活性化につながる方法を提案したい。定額給付金の財源を個人に分配するのか、市町村単位で何か別の使い方をするか、すべて住民の議論に任せてはどうだろうか。
今さら定額給付金をもらってもありがたくないという声は結構多い。総額で2兆円の金を使うなら、一人に1万2千円配るより、もっと有益な使い方はないのかという批判も強い。
住民がそれだけの金額を出し合ってわがまちで何をするのか議論すれば、本当に地域に役立つアイディアが出てくるはずである。たとえば、小中学校の耐震工事を前倒しすれば、景気刺激にもなるし、地域社会の安心を確保できる。定額給付金という世紀の愚策を民主政治の活性化のためのきっかけにするチャンスである。市町村の反逆を期待したい。
|