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「大都市圏と地方における政治意識」世論調査報告

 

2002年11月20日(水) 主催:グローバリゼーション研究会
研究会
「朝鮮半島問題を考える
Dr. Tae-Hwan Kwak● (郭台煥教授) 前韓国統一研究院院長
呉徳烈●中国対外経済貿易部 国際貿易経済研究院 特約研究員
 
グローバリゼーション研究会(高等法政教育研究センター)

とき   2002年11月20日(水)15時〜18時

ところ  ファカルティハウス「エンレイソウ」2F大会議室

参加者数  約30名

講師・タイトル・要約

1 Tae-Hwan Kwak (郭台煥)* 前韓国統一研究院院長

‘The Korean Peninsula Peace Process: Problems and Prospects’(簡潔な日本語訳つき)

* 郭教授は、東ケンタッキー大学教授やKyungnam大学極東研究所所長、金大中大統領のアドヴァイザーなどを歴任。

<要約>
 金大中大統領の北朝鮮への「関与政策」(「太陽政策」)は、戦争を防ぎ、2000年の南北首脳会談を可能にした、継続されるべき政策である。一方、北朝鮮は米国に対して、韓国からの米軍撤退と、米国との平和条約締結を要求してきた。しかし米国、ブッシュ政権は、9‐11テロの後、先制核攻撃をも辞さない軍事戦略のもと、北朝鮮に対して強硬な姿勢をとっている。この米国の姿勢が南北ゥ鮮の対話に悪影響を及ぼしている。
 2002年10月に公表され世界に衝撃を与えた、北朝鮮の核開発継続―ウラニウム濃縮―については、北朝鮮は「核」をもはや交渉の札としては使えないことを認識すべきである。他方、核開発についての北朝鮮の意図の不明確さは存在するものの、米国はじめ関係諸国は、冷静に対応すべきだ。北朝鮮はいまだ核兵器を持っていないと考えられる。
 IAEAの査察と大量殺戮兵器の完全な放棄を求める米国には、軍事力行使、経済制裁を含めた外交的孤立、そして交渉という3つの選択肢がある。経済的困窮にある北朝鮮は最終的に、米国の強硬路線に従わざるを得ないだろうが、米国は対話を求めているというよりも、一方的な要求をしているだけだ。しかし、最も望ましいのは第3の政策である。建設的な対話のみが軍事衝突を回避できるからである。

2 呉徳烈氏#(朝鮮族)中国対外経済貿易部 国際貿易経済研究院 特約研究員

「中国から見た北東アジアの諸問題−北朝鮮問題を中心に−」(日本語)

# 呉氏は、「人民日報」東京首席特派員、駐日中国大使館一等書記官、アジア太平洋経済研究所副所長を経て、現職。朝鮮族出身。

<要約>

 北朝鮮に関して、日本は、拉致問題にではなく、あくまで経済にその優先順位を置くべきだ。とくに様々なレアメタルがある北朝鮮と国交を回復することは、日本企業の進出にとって重要である。
 拉致問題は人権問題として解決されるべきなのは当然だが、20年前の拉致を人権問題とするならば、日本による朝鮮人強制連行も同様に解決されるべきである。
 これら双方の懸案と核開発問題をも含め問題が解決されるように国交正常化がなされるべきだろう。
 しかし現時点での正常化は不可能に近い。それは米国がこの地域で「冷戦」的政策を維持しているからである。米国は反共政策を維持しており、日韓と対北朝鮮同盟を形成し、10万人規模の軍を展開させている。米朝関係が変化しない限り、日朝関係は変化しないだろう。
 北朝鮮は、経済改革―「革新」―を行っている。これは最後の共産主義国家が計画経済から市場経済へ向かう確実な動きであり、現在の北朝鮮の状況は20年前の中国に非常に似ている。このような北朝鮮の改革を、ロシア、中国そして韓国は援助すると思われる。
 一方、米国は北朝鮮に対する強硬路線だけでなく、大量の核弾頭を保持し、ミサイル防衛開発やABM条約脱退など「新帝国主義」ともいえる一国主義的行動を取っており、これが世界にとって大きな問題になっている。


コメンテータ

● 川島 真 助教授、北海道大学法学研究科・高等法政教育研究センター

司会

● 遠藤 乾 助教授、北海道大学法学研究科&高等法政教育研究センター

なお、終了後、両先生を囲んで、懇親会を開きました。研究会以上にオープンな討議が行われ、特に中国サイドの体制批判や今後の情報のとり方を含め、指導をいただいた点、資するところ大でありました。


(遠藤 乾)

 

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