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「大都市圏と地方における政治意識」世論調査報告

 

2002年
11月27
日(水)
主催:高等法政教育研究センター
公開シンポジウム「迷走する小泉改革を正す」
田中秀征●元経済企画庁長官
 
●報告

 11月27日、学術交流会館小講堂において、田中秀征氏(元経済企画庁長官)が、「迷走する小泉改革を正す」と題して講演を行った。

 田中氏は小泉政権の現状について、厳しい評価を下した。第1に、小泉政権には日本経済の現状に対する危機感が不足している。構造改革を唱えて政権が発足して1年半あまりの間、改革については見るべき成果は上がっていない。第2に、具体化した改革は、ほとんど財務省官僚の主導で進んでいる。つまり、狭い視点からの財政健全化に役立つ改革でしかない。また、特殊法人などの改革も器の変化に過ぎないものであり、行政や財政の構造をかえるところまでには至っていない。さらに田中氏は、今後の政治、政策の展望について次のように述べた。失われた十年といわれる経済の停滞は、冷戦構造の崩壊、中国や旧社会主義国の世界市場への参入という歴史的な大変動の結果もたらされたものである。旧来の体制による経済対策には限界があり、政策を立案、実行する体制自体に歴史的変革が必要とされている。そうした変革の起動力は今の永田町、霞ヶ関には存在しない。長野県に代表されるように、地方から新たな政治のモデルが形成されつつある。

 会場には200人近い人が集まり、講演に引き続いて、白熱した質疑討論が行われた。

 

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