●要約
先住民族の自治権や自然環境を管理する権利の状態、またグローバリゼーションによるそれらへの影響について講演、パネルディスカッションが行われた。
三つの講演では、まずマオリが歴史的概要に沿って1840年のワイタンギ条約から現在における入植者との関係の変化などを話した。同様にフパも、歴史の流れの中での文化の伝承の取り組みとその変化について話した。サーミは現状ついて焦点を当て、政治的活動、法的に保障されている権利などについて話した。
パネルディスカッションはアイヌ民族へ対する非認識・誤認識、実生活に基づいての差別の実状のコメントから始まり、各民族の体験を共有した。文化の重要な要素である言語への制圧とその使用の回復、民族の定義と個人の自覚に対する周囲環境の変化とその影響の比較も行われた。
パネリスト同士、会場参加者からの多岐にわたるコメント、質問により充実したシンポジウムとなった。
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