※ オフィスアワーは【通年】毎週月曜日 15~16時(事前にメールで連絡をください)。
※ 技術政策学、行政学、行政学特殊演習、演習Ⅱ、公共経営事例研究、公共政策特別研究、修士学位申請論文審査
1.公共政策大学院「技術政策学」(1学期:月3)
※ 石川達也先生、鈴木一人先生と共同
●キーワード Key Words
・科学技術、テクノロジー・アセスメント、国土開発、環境技術、宇宙政策、原子力安全、エネルギー政策、自然再生エネルギー、海洋政策、沿岸防災政策、沿岸総合管理、インフラ整備、安全規制、技術基準
●授業の目標 Course Objectives
・文理融合型の公共政策大学院において、多様なバックグラウンドを持つ学生に対し、技術と公共政策の関係を学び、文系・理系の双方から公共政策上の課題に取り組み、問題解決能力を身につけることを目標とする。
●到達目標 Course Goals
・技術が公共政策にどのように貢献し、活用されているかを見るだけでなく、政治学・経済学的な観点から技術をどのように発展させ、活用して公共政策上の問題を解決していくのかを理解することを到達目標とする。
●授業計画 Course Schedule
・本講義では、公共政策における技術の位置づけと役割を明らかにし、技術政策を進める上でどのような要因が政策決定に影響し、またどのような技術革新が政策のあり方に変化を与えていったのかについて議論する。そのために、本講義では、まず技術政策や科学技術ガバナンスのあり方を理解するために必要な歴史的・制度的知識と分析枠組みを提示する。その上で、下記のような具体的な事例やテーマを取り上げて検討する。
① 科学技術政策決定過程:国家が科学技術政策を決定する上で、いかなる論理と権力構造に基づいて政策決定を行うのかについて
② 巨大科学技術政策:国家が主導する技術開発分野である宇宙開発や原子力などの巨大科学技術について
③ 科学技術と安全保障:軍民両用技術(デュアルユース)の問題と技術拡散による安全保障の不安定化の問題について
④ 環境技術政策:環境問題が大きな問題となっている中で、再生エネルギー技術の開発やグリーン・イノベーションといった技術が公共政策に与える影響について
⑤ インフラ整備政策:公共政策の中核に位置するインフラ整備における技術革新がもたらす、公共政策上の問題解決について
⑥ 北海道開発政策:厳しい気候と環境の中で、北海道開発を進めるに当たり、どのような技術が用いられ、どのように問題解決がなされていったのかについて
⑦ 先進技術の導入・普及政策:燃料電池自動車等の先進技術を社会に導入し普及させるに当たり、近年、中央・地方においていかなる動きが見られるかについて
⑧ 安全規制政策:私たちにとって身近な製品の技術基準がどのように策定され、安全規制が実施されているか。その仕組みとプロセスについて
●準備学習(予習・復習)等の内容と分量 Homework
・各テーマで事前に配布される資料を通読し、これに関する知識を事前に修得しておく。講義の内容を理解し、授業で報告を求める。講義への理解度などを確認するために、それぞれの担当者ごとに中間レポートを課し、期末に全ての講義を踏まえたレポート提出を求める。
●成績評価の基準と方法 Grading System
・各担当教員が提示する課題(レポート、発表会でのプレゼンテーションや討議等)を各担当教員が評価する。また学期末にレポートを課す。成績評価の基準は以下の通り。
①技術政策学に関する基礎的な概念を理解している・・・可
②①に加え、事例にあてはめて説明することができる・・・良
③②に加え、具体的事例を対象に技術評価、政策分析をすることができる・・・優
④③のレベルにおいて特に優れている・・・秀
●テキスト・教科書 Textbooks
・本演習の内容を網羅するテキスト・教科書はない。参考文献のリストは演習の中で配付する。
●講義指定図書 Reading List
・参考文献のリストは演習の中で配付する。
●参照ホームページ Websites
・http://lex.juris.hokudai.ac.jp/~yuichim/education2017.html#link1
2.法学部「行政学」(1学期:火4・金3) ※ 文学部「政治学(行政学)」と合併
●キーワード Key Words
・官僚制、行政制度、行政組織、行政活動、公共政策
●授業の目標 Course Objectives
・現代国家における行政の構造と機能について、様々な行政の制度、行政官僚制の特質、そして行政活動のメカニズムに焦点を当てつつ、意思決定論・組織管理論・政策分析論等の観点から考察する。
・また、政策の立案・執行・評価の各局面において生ずる課題、及び政策の実現を左右する要因についても検討する。
●到達目標 Course Goals
(1) 行政(学)の基礎と全体像を、その過去・現在・未来、制度・組織・活動の観点から、理論的・実践的に理解し捉えることができる。
(2) 現代日本の行政の特質を、歴史的な観点や国際比較の観点から捉えることができる。
(3) 現代行政の課題とその解決の方向性について、主体的かつ現実的に考えることができる。
●授業計画 Course Schedule
行政学は、現代国家における行政の構造と機能について、行政を構成する3要素、すなわち、
①国民からの付託により行政組織が位置付けられ、活動の前提となる枠組みを形作っている「制度」、
②行政活動を行う主体である「組織」、
③行政機関が国民に対して何らかの働きかけを行う「活動」
という観点から体系的に研究する分野である。
本講義では、行政(学)の過去・現在・未来を、その制度・組織・活動という3つの観点から体系的に検討する。構成(案)は下記の通り。
序 章 はじめに
(1) 行政(学)とは何か
(2) 行政分析の方法・枠組み
(3) 行政(学)の歴史
第1章 制度論
(1) 政府の仕組み
(2) 政府間関係-国際・国内
(3) 立法・司法等との関係
第2章 組織論
(1) 官僚制論・公務員制度
(2) 行政組織・管理論
(3) 行政改革
第3章 活動論
(1) 政策過程
(2) 行政と社会の相互作用
(3) 行政の統制と責任
終 章 おわりに
(1) 本講義のまとめ
(2) 行政(学)の展望
(3) その他
なお、本講義は4学期制対応科目として開講する。また、法曹を目指す方にも有益な講義にしたい。
●準備学習(予習・復習)等の内容と分量 Homework
・予習すべき参考文献等を指定する場合もあるが、基本的には、講義に出席ししっかりとノートをとって行政学を習得してもらいたい。
・定期試験では、①講義内容をきちんと理解できているか、②それを受けて行政(学)に興味を持ち、③自分なりに考えを深められているかを確認する予定である。
・なお、任意のレポート提出を受け付け、平常点に加味する場合がある。
●成績評価の基準と方法 Grading System
・定期試験の成績を基本としつつ、平常点を加味して評価する。
・おおよその成績評価基準は以下の通り。
可:上記の点について、6割程度達成できている。
良:上記の点について、7割程度達成できている。
優:上記の点について、8割程度達成できている。
秀:上記の点について、9割程度達成できている。
●テキスト・教科書 Textbooks
・特定の教科書を指定することはせず、講義の中で参考文献を適宜紹介する。講義はレジュメ等の配布資料に沿って進めていく。
●講義指定図書 Reading List
・行政学[新版] / 西尾勝 : 有斐閣, 2001, ISBN:4641049777
これは参考文献の単なる一例に過ぎない。他の参考文献は講義の中で適宜紹介する。
●参照ホームページ Websites
・ http://lex.juris.hokudai.ac.jp/~yuichim/education2017.html#link2
●配布資料
・毎回教室で配布します。
[English Version]
●Key Words
・Bureaucracy, governmental system, organisation, activities, public policy
●Course Objectives
(1) To investigate the structure and functions of modern government and public administration (PA) from viewpoints of decision making, organisational management, and policy analysis, focusing on various institutions in the governmental system, administrative bureaucracy, and policy implementation mechanisms.
(2) To analyse theoretical and practical issues emerging during each policy life stage, such as agenda setting, policy designing, decision making, implementation, and assessment, and to identify factors that determine each policy’s output and outcomes.
●Course Goals
(1) To help students grasp the background and overview of PA (science) – based on its past, present, and future – from the perspectives of the governmental system, organisation, and activities.
(2) To construct a historical and comparative framework and thereby identify the characteristics of modern government and public administration with the purpose of relativising it.
(3) Students should obtain the theoretical and practical knowledge necessary to work by themselves on problems and find feasible solutions.
●Course Schedule
PA science, which takes a theoretical and systematic approach to the structure and functions of modern government, consists of three factors:
(1) the governmental system, which places governmental organisations and personnel after they are delegated by the public and that forms the structural proposition for governmental activities;
(2) the governmental organisation, which acts for policy implementation; and
(3) governmental activities, which work with the public in some way.
My lectures discuss the past, present, and the future of PA (science) systematically from the above-mentioned viewpoints. The contents are planned as follows:
Introduction
Section 1. What is PA (Science)?
Section 2. Methods and Frameworks for PA Analysis
Section 3. History of PA (Science)
Chapter 1. Governmental System
Section 1. The Governmental System’s Structure
Section 2. Inter-Governmental Relations
Section 3. Relations with Parliament and Courts
Chapter 2. Governmental Organisation
Section 1. Bureaucracy and the Personnel System
Section 2. Organisational Theory and Management
Section 3. Administrative Reform
Chapter 3. Governmental Activities
Section 1. Policy Process: Life Stages
Section 2. Interactions between Government and Society
Section 3. Government Control and Responsibility
Final Chapter
Section 1. Wrap Up
Section 2. Prospect for the Future: Beyond Governance
Section 3. Appendix for End-of-Term Exam
I aim to provide a meaningful lecture, even for those students who major in law. This lecture can be provided in the first and second halves of the semester.
●Homework
(1) Students are required to attend every class and take notes so that they may come to grasp the background and overview of PA. A reading list will be offered for their preparation and review prior to my lectures.
(2) The end-of-term exam questions whether students (a) understood my lectures, (b) are interested in PA and the related phenomena, and (c) have deepened their thinking based on the knowledge they obtained about PA theory and practice.
(3) An individual project and report on my lectures are appreciated, and they can be additionally graded.
●Grading System
(1) Grading will be based on the end-of-term examination (100%).
(2) An approximate grading system is as follows:
[C]–[C+]: 60% of the points above have been achieved.
[B–]–[B]: 70% of the points above have been achieved.
[B+]–[A–]: 80% of the points above have been achieved.
[A]–[A+]: 90% of the points above have been achieved.
●Textbooks
My lectures are conducted based on my outline paper, which is handed out at the beginning of every class and within which the contents of various textbooks are reflected. A reference and reading list will be offered in class.
●Reading List
・Nishio, M. (2001). Public Administration. Yuhikaku. ISBN:4641049777
This is just an example of the references. Other references and a reading list will be offered in class.
●Websites
・ http://lex.juris.hokudai.ac.jp/~yuichim/education2017.html#link2
3.大学院法学研究科「行政学特殊演習」(1学期:月5)
●キーワード Key Words
・官僚制、行政制度、行政組織、行政活動、公共政策
●授業の目標 Course Objectives
・ 最近の行政学の研究論文を読み、独自の行政学研究に取り組む。
●到達目標 Course Goals
(1) 最近の行政学研究の動向を学習するとともに、検討すべき論点を抽出し、ディスカッションをすることができる。
(2) 先行研究の内容や方法を参考にしつつ、独自の行政学の調査・研究に取り組むことができる。
(3) 自分の調査・研究の成果を論文にまとめ、表現することができる。
●授業計画 Course Schedule
(1) 本演習では、まず、行政学研究の最新動向を把握するのに適した論文集を輪読する。採り上げる論文集の候補として、
・ 'Public Administration Review'
・ 'Public Management Review'
・ 'Regulation & Governance'
・ 'Public Administration'
・ 'Policy Sciences'
・ 'Journal of Policy Analysis and Management'
があり、受講者とも相談しつつ決定する。演習では、前半で担当者が論文の要旨説明と論点提示をし、後半でそれに関して受講者全員でディスカッションをする。
(2) その上で、受講者が、各論文の内容を参考にしつつ独自の行政学研究に取り組む。研究の内容は、担当した論文の内容に関する発展的考察でも、関連する研究論文の論評でも、関係する行政現象の事例研究でも、基本的には受講者の自由な発想に任せたい。担当教員からは、テーマの設定や関連する文献の提案、研究の方向付け等、可能な限りのサポートをしたい。
(3) 最終的には各自の研究の成果を10,000字程度の論文にまとめ、期限内に提出することを求める。本演習を通して、行政学の知見のみならず、自ら課題を発見してディスカッションし、自ら研究しその成果を表現する能力を会得できよう。
●準備学習(予習・復習)等の内容と分量 Homework
・まずは①自分の担当箇所の要旨説明と論点提示、②毎回のディスカッションへの参加、及び、③独自の行政学研究と論文執筆を求めるので、それに付随する予習・復習が必要となる。
●成績評価の基準と方法 Grading System
・演習への参加・貢献度と論文の出来を基本としつつ、平常点を加味して評価する。
・おおよその成績評価基準は以下の通り。
可:上記の点について、6割程度達成できている。
良:上記の点について、7割程度達成できている。
優:上記の点について、8割程度達成できている。
秀:上記の点について、9割程度達成できている。
●テキスト・教科書 Textbooks
・未定
●講義指定図書 Reading List
・演習の中で適宜紹介する。
●参照ホームページ Websites
・ http://lex.juris.hokudai.ac.jp/~yuichim/education2017.html#link3
●備 考
・受講を希望される方は、開講日の遅くとも1週間前までに、大学院での研究テーマと本授業で要旨説明・論点提示を担当したい文献を担当教員(yuichim(at)juris.hokudai.ac.jp)までご連絡ください。
[English Version]
●Key Words
・Bureaucracy, governmental system, organisation, activities, public policy
●Course Objectives
・To find and read recent distinguished studies on public administration and public policy, discuss them critically in class, and then work on respective independent research projects.
●Course Goals
(1) To read recent studies on public administration and public policy, determine theoretical and practical issues to be discussed, and examine them critically in class.
(2) To undertake an independent research project, referring to the results and methodologies of other previous research.
(3) To write a thesis based on the results of the research project, and make a presentation in class to improve it.
●Course Schedule
(1) Participants are required firstly to read recent books or peer-reviewed papers on public administration and public policy. Texts (written mainly in English) are to be recommended by the professor on the first day. In the first half of a class, a coordinator, or participant in charge, summarises the text and introduces some related literature. Participants then discuss theoretical and practical issues provided by the coordinator critically and productively in the latter half.
(2) Participants secondly work on their own research projects, referring to the results and methodologies of other previous studies. Any project themes are appreciated: such as the further investigation of discussed texts, productive reviews of related literature, or theoretical analysis of actual cases and phenomena. The professor is able to provide as much support as possible as to agenda-setting, related literature, research direction and so on.
(3) Participants are ultimately required to write a short thesis based on the results of their projects, and send it to the professor before the announced deadline. This exercise will help participants to acquire basic knowledge of public administration and public policy, and to find out important theoretical issues, investigate them and present their findings to others effectively.
●Homework
・Participants are asked (1) to summarise an assigned text and provide agendas to be discussed in class, (2) to participate in each discussion, and (3) to do research on their own independent project and write a short thesis. The accompanying preparations and reviews are necessary.
●Grading System
(1) Grading will be based on (a) discussion coordination (30%), (b) class participation (40%), and (c) writing assignment (30%).
(2) An approximate grading system is as follows:
[C]–[C+]: 60% of the points above have been achieved.
[B–]–[B]: 70% of the points above have been achieved.
[B+]–[A–]: 80% of the points above have been achieved.
[A]–[A+]: 90% of the points above have been achieved.
●Textbooks
・'Public Administration Review'
・'Public Management Review'
・'Regulation & Governance'
・'Public Administration'
・'Policy Sciences'
・'Journal of Policy Analysis and Management'
・Texts are to be recommended by the professor on the first day of class.
●Reference Websites
・http://lex.juris.hokudai.ac.jp/~yuichim/education2017.html#link3
●Remarks
(1) Be sure to tell the professor in advance when you have to be absent from class.
(2) In 2016, we organized a policy debate game in the class as well as a joint seminar with other universities. Participants are expected to be actively involved with these events.
(3) All theses will be bound and published after correction.
4.法学部「演習Ⅱ」(2学期:月5) ※ 大学院法学研究科「現代法政論特殊演習」と合併
●キーワード Key Words
・官僚制、行政制度、行政組織、行政活動、公共政策
●授業の目標 Course Objectives
・行政学(や政治学)に関する比較的新しい文献を読み、独自の行政学研究に取り組む。
●到達目標 Course Goals
(1) 様々な観点から書かれた行政学の研究論文を読み、検討すべき論点を抽出し、ディスカッションをすることができる。
(2) 先行研究の内容や方法を参考にしつつ、独自の行政学の調査・研究に取り組むことができる。
(3) 自分の調査・研究の成果を論文にまとめ、表現することができる。
●授業計画 Course Schedule
(1) 本演習では、まず、様々な観点から書かれた行政学や政治学に関する文献を輪読する(初回にはまだ購入する必要はない)。取り上げる文献の候補としては、
・宮本太郎=山口二郎(編)(2016)『リアル・デモクラシー:ポスト「日本型利益政治」の構想』岩波書店
・大石 眞(監修)縣公一郎=笠原英彦(編著)(2016)『なぜ日本型統治システムは疲弊したのか:憲法学・政治学・行政学からのアプローチ』ミネルヴァ書房
・縣公一郎(編著)(2016)『ダイバーシティ時代の行政学:多様化社会における政策・制度研究』早稲田大学出版部
・中西優美子(編)(2016)『EU環境法の最前線:日本への示唆』法律文化社
・岩崎正洋(編著)(2016)『日本の政策課題』八千代出版
がある(変更の可能性あり)。演習では、前半で担当者が文献の要旨や参考文献との関係等について説明した上で論点を提示し、後半でそれに関して受講者全員でディスカッションをする。
(2) その上で、受講者が、各章の内容を参考にしつつ独自の行政学研究に取り組む。研究の内容は、担当した章の内容に関する発展的考察でも、関連する研究論文の論評でも、関係する行政現象の事例研究でも、基本的には受講者の自由な発想に任せたい。担当教員からは、テーマの設定や関連する文献の提案、研究の方向付け等、可能な限りのサポートをしたい。
(3) 最終的には各自の研究の成果を5,000字程度の論文にまとめ、期限内に提出することを求める。本演習を通して、行政学の知見のみならず、自ら課題を発見してディスカッションし、自ら研究しその成果を表現する能力を会得できよう。
●準備学習(予習・復習)等の内容と分量 Homework
・ まずは①自分の担当箇所の要旨説明と論点提示、②毎回のディスカッションへの参加、及び、③独自の行政学研究と論文執筆を求めるので、それに付随する予習・復習が必要となる。
●成績評価の基準と方法 Grading System
・演習への参加・貢献度と論文の出来を基本としつつ、平常点を加味して評価する。
・おおよその成績評価基準は以下の通り。
可:上記の点について、6割程度達成できている。
良:上記の点について、7割程度達成できている。
優:上記の点について、8割程度達成できている。
秀:上記の点について、9割程度達成できている。
●テキスト・教科書 Textbooks
・リアル・デモクラシー:ポスト「日本型利益政治」の構想 / 宮本太郎=山口二郎(編) : 岩波書店, 2016, ISBN:9784000255714
・なぜ日本型統治システムは疲弊したのか:憲法学・政治学・行政学からのアプローチ / 大石 眞(監修)縣公一郎=笠原英彦(編著) : ミネルヴァ書房, 2016, ISBN:9784623075058
・ダイバーシティ時代の行政学:多様化社会における政策・制度研究 / 縣公一郎(編著) : 早稲田大学出版部, 2016, ISBN:9784657160126
・EU環境法の最前線:日本への示唆 / 中西優美子(編) : 法律文化社, 2016, ISBN:9784589037466
・日本の政策課題 / 岩崎正洋(編著) : 八千代出版, 2016, ISBN:9784842916842
これらは取り上げる文献の単なる候補に過ぎない。他の参考文献は演習の中で適宜紹介する。
●参照ホームページ Websites
・http://lex.juris.hokudai.ac.jp/~yuichim/education2017.html#link4
●備 考
・本演習に係る資料配布に当たっては、ELMSなども活用する予定。
・やむを得ず出席できない回がある場合は、必ず事前に申し出ること。
・2016年度の本演習では、北海道の政策課題に関するディベート、他大学との合同ゼミ、ゼミ論集取りまとめも行った。受講者にはそうした活動にも積極的に参加してもらいたい。
●主な成果
・研究論文集。
[English Version]
●Key Words
・Bureaucracy, governmental system, organisation, activities, public policy
●Course Objectives
・To find and read recent distinguished studies on public administration and public policy, discuss them critically in class, and then work on respective independent research projects.
●Course Goals
(1) To read recent studies on public administration and public policy, determine theoretical and practical issues to be discussed, and examine them critically in class.
(2) To undertake an independent research project, referring to the results and methodologies of other previous research.
(3) To write a thesis based on the results of the research project, and make a presentation in class to improve it.
●Course Schedule
(1) Participants are required firstly to read recent books or peer-reviewed papers on public administration and public policy. Texts (written mainly in Japanese) are to be recommended by the professor on the first day. In the first half of a class, a coordinator, or participant in charge, summarises the text and introduces some related literature. Participants then discuss theoretical and practical issues provided by the coordinator critically and productively in the latter half.
(2) Participants secondly work on their own research projects, referring to the results and methodologies of other previous studies. Any project themes are appreciated: such as the further investigation of discussed texts, productive reviews of related literature, or theoretical analysis of actual cases and phenomena. The professor is able to provide as much support as possible as to agenda-setting, related literature, research direction and so on.
(3) Participants are ultimately required to write a short thesis based on the results of their projects, and send it to the professor before the announced deadline. This exercise will help participants to acquire basic knowledge of public administration and public policy, and to find out important theoretical issues, investigate them and present their findings to others effectively.
●Homework
・Participants are asked (1) to summarise an assigned text and provide agendas to be discussed in class, (2) to participate in each discussion, and (3) to do research on their own independent project and write a short thesis. The accompanying preparations and reviews are necessary.
●Grading System
(1) Grading will be based on (a) discussion coordination (30%), (b) class participation (40%), and (c) writing assignment (30%).
(2) An approximate grading system is as follows:
[C]–[C+]: 60% of the points above have been achieved.
[B–]–[B]: 70% of the points above have been achieved.
[B+]–[A–]: 80% of the points above have been achieved.
[A]–[A+]: 90% of the points above have been achieved.
●Textbooks
・リアル・デモクラシー:ポスト「日本型利益政治」の構想 / 宮本太郎=山口二郎(編) : 岩波書店, 2016, ISBN:9784000255714
・なぜ日本型統治システムは疲弊したのか:憲法学・政治学・行政学からのアプローチ / 大石 眞(監修)縣公一郎=笠原英彦(編著) : ミネルヴァ書房, 2016, ISBN:9784623075058
・ダイバーシティ時代の行政学:多様化社会における政策・制度研究 / 縣公一郎(編著) : 早稲田大学出版部, 2016, ISBN:9784657160126
・EU環境法の最前線:日本への示唆 / 中西優美子(編) : 法律文化社, 2016, ISBN:9784589037466
・日本の政策課題 / 岩崎正洋(編著) : 八千代出版, 2016, ISBN:9784842916842
・Texts (written mainly in Japanese) are to be recommended by the professor on the first day of class.
●Reference Websites
・http://lex.juris.hokudai.ac.jp/~yuichim/education2017.html#link4
●Remarks
(1) ELMS will be used to share related materials to the class.
(2) Be sure to tell the professor in advance when you have to be absent from class.
(3) In 2016, we organized a policy debate game in the class as well as a joint seminar with other universities. Participants are expected to be actively involved with these events.
(4) All theses will be bound and published after correction.
5.公共政策大学院「公共経営事例研究」(2学期:火4・火5)
※ 山﨑幹根先生、荒川渓先生、石井吉春先生と共同
●キーワード Key Words
・公共政策、行政経営、地方分権、地方自治、自治体再編、公民連携、地域経済、地域再生
●授業の目標 Course Objectives
・北海道および全国で展開されている先進的な行政経営や地域政策の事例について、文献・資料に加え政策担当者、ジャーナリスト、研究者などからのヒアリングを通じて理解を深め、これらの政策に関する公共政策の特徴と課題を具体的に把握することを目的とする。
●到達目標 Course Goals
・個別の政策展開、さらには、行政経営や地域政策の今後のあり方に対する理解に加え、政策実施に際してのアカウンタビリティの確保方策についても理解し、政策立案・実施に向け必要となる問題認識を習得することを目的とする。
・このための到達目標として、以下の段階を設定する。
第1段階:先進的な行政経営や地域政策の事例を踏まえたこれらの政策動向の把握
第2段階:こうした政策展開が求められる経済社会の変化に対する理解
第3段階:こうした政策の立案・実施に向けて必要となる問題認識の醸成
●授業計画 Course Schedule
(1) 本科目では、基本的に1つのテーマを受講者による演習(4講目)と、招聘するゲスト・スピーカーを中心としたワークショップ(5講目)の双方を通じて検討する。
(2) 2016年度の授業内容
第 1回 「最近の自動車産業の動向と日産自動車の「挑戦」」
石井裕晶(日産自動車理事渉外担当役員)
第 2回 「公共政策と楽天流・競争力」
野原彰人(楽天銀行代表取締役副社長)
第 3回 「労働分野における規制行政の概要:労働安全衛生法を中心として」
浅田和哉(社会保険労務士・労働安全コンサルタント)
第 4回 「NoMapsの展開」
伊藤博之(クリプトン・フューチャー・メディア代表取締役)
「クラウドファンディング活用講座」
杉山 央(弁護士、ACT NOW代表取締役)
第 5回 「政策が決まり執行されるまで」
荒川 敦(衆議院調査局第二特別調査室長)
第 6回 「組織連携で進めるソーシャルキャピタルづくりと保健医療」
近藤尚己(東京大学大学院医学系研究科准教授)
第 7回 「北海道の医療・介護提供体制の現状と課題」
徳田禎久(社会医療法人禎心会理事長)
第 8回 「現代日本銀行の政策決定過程」
杉本芳浩(日本銀行札幌支店長)
第 9回 「戦後公共政策の形成と田中角栄の役割」
下村太一(神戸学院大学講師)
第10回 「働き方改革のあり方を考える」
永久寿夫(PHP研究所専務取締役)
第11回 「社会的企業としてのNPO法人活動:札チャレ経営の考え方」
加納尚明(NPO法人札幌チャレンジド理事長)
第12回 「空港民営化」
武藤清吾(経営共創基盤マネジャー)
第13回 「新たな北海道農業の幕開け:農業を再生エンジンとする地域づくり展開」
岩井宏文(GB産業化設計)
第14回 「名寄市の地方創生」
加藤剛士(名寄市長)
第15回 「北海道の人口減少は止められるか」
藻谷浩介(日本総合研究所主席研究員)
●準備学習(予習・復習)等の内容と分量 Homework
1.受講者は、毎回の演習参加に際して、あらかじめ指定された論文・参考文献を読み、それに対する見解・疑問点をまとめ、積極的な態度で授業に臨むことが求められる。
2.受講者は、報告内容と自分の意見をまとめた短いレポートを毎回提出することが求められる。
●成績評価の基準と方法 Grading System
・授業参加の姿勢(口頭発表、討論など)、そして課題レポートの内容によって総合的に評価を行う。受講者の単位取得に際しては、本科目で取り上げたテーマの中から論点を選択し、これに関するレポートを作成し提出することが要件となる。レポート作成に際しては、有益な関連論文・資料にアクセスし論点を掘り下げるともに、自説を明確かつ論理的に整理することが期待される。
・単位認定に関する評価基準は以下の通り。
1.事例として学習した先進的な行政経営や地域政策について理解している…可
2.1に加え、近年の行政経営や地域政策の政策動向についても理解している…良
3.2に加え、こうした政策の立案・実施に向けて求められる問題認識を体系的に習得している…優
4.3のレベルが特に優れている…秀
●テキスト・教科書 Textbooks
・本演習の内容を網羅するテキスト・教科書はない。参考文献のリストは演習の中で配付する。
●講義指定図書 Reading List
・参考文献のリストは演習の中で配付する。
●参照ホームページ Websites
・http://lex.juris.hokudai.ac.jp/~yuichim/education2017.html#link5
●備考
(1) 招聘するゲストスピーカーの都合等によりテーマや日程が変更となる可能性があるので、留意すること。
(2) 第1回目に詳しい進行予定表を配布し、内容や授業の方法、履修のルールを説明するとともに各回の発表担当者を決定するので、受講予定者は必ず出席すること。
(3) やむを得ず出席できない回がある場合は、必ず事前に申し出ること。
6.公共政策大学院「公共政策特別研究」(リサーチペーパー)
・S.K.さん「ソーシャルキャピタルが救急出動件数に影響を及ぼす可能性:新しい救急需要対策の形」(Ⅰ)
・S.J.さん「高等教育無償化の制度設計と期待される効果について」(Ⅰ)
7.大学院法学研究科「修士学位申請論文審査」
・山田健君「出先機関と地方自治:高度成長期の名古屋港整備を事例として」(2018年3月・修士(法学)授与)※副査